テリントンTタッチ

WHAT'S Tタッチ?

正式名称『テリントンTタッチ』

Tタッチは馬のトレーナーであり指導者であるアメリカのリンダ・テリントン・ジョーンズが、人間のボディーワークを応用して馬に取り入れ開発しました。今ではさまざまなコンパニオン・アニマルに応用されています。

 

動物に非日常的(非習慣的)な僅かな刺激(情報)を与えることで、脳に新しい知覚情報が伝えら、情報のやり取りが細胞レベルで活発になります。その結果、細胞が持つ本来の力(役割)がより正しく発揮されるようになるのです。

また、Tタッチは身体全身に行うことができ、好ましくない行動や習慣の改善、怪我や病気の治癒力促進にも効果が期待できます。何より、皆さんとパートナーとの絆をもっと深めてくれます。

と、いうととても難しそうに聞こえますが、優しい力加減でゆったりと動物にふれることで、 皆さんがパートナー達にできるケアの方法のひとつであり、もっと仲良くわかりあえるツールであるということです。

Tタッチは解剖学や生理学のような専門的な知識を必要としないので、愛するパートナーのために、いつでも誰でも簡単に始めることが出来ます。

 

Tタッチはあなたと動物たちがハートフルなきずなを奏でるために、

あなた自身が動物たちに与えられる優しさです。


どんな効果があるの?


Tタッチは緊張をゆるめ、身体を意識する能力を高める働きもあります。

また、新しいことをより学習しやすくなり、動物自身がより適切な行動をとれるようになったり、自信をつける手助けをすることもできます。

 

犬に限らず、さまざまな動物に使うことが出来、効果が期待できます。

期待できる効果


・過剰な吠え癖・咬み癖

・とびつき

・極度のシャイ・恐怖反応

・過剰なリードの引っ張り

・攻撃行動

・興奮

・緊張

・グルーミングに対する抵抗

・加齢に伴う様々な問題

・関節や神経系の問題

          などなど・・・・・・

どんなことをするの?


『タッチ』の名がついているので、動物に触れて行うものだと、なんとなく想像されることと思います。

Tタッチは動物の体に触れる、タッチやリフト、ボディラップ(伸縮性のあるバンテージ)を用いたボディワーク以外にも、動きのあるエクササイズ(リーディング、グランドワーク)を組み合わせることで、動物のQ.O.L(生活の質)を向上させます。



もうちょっと詳しく「Tタッチを知りたい!」方はこちら

ころんのコーギー部くーろんがおはなししています



<Tタッチと私のストーリー>

 

パートナー達との暮らしは、楽しさや嬉しさ、喜びをたくさん運んで来てくれます

けれども、ときには困ったちゃんなことに悩まされたり、病気や怪我に心配させられたりということもあります

そんなときには、ドッグトレーナーや獣医師に頼ることになりますが、心の中ではきっと皆さん同じことを思っていらっしゃるのではないでしょうか?

 

『プロに頼るだけじゃなくて、もっと私に何かできることはない?』

 

Tタッチにはあなた自身がパートナーとともにできることがたくさんあります

私は少なくともそんな風に思っています

もちろん、そう思えるようになるには時間も必要でしたし、様々な事件や経験も必要でした

右上の写真に2頭の犬がいますね

手前の緑のシャツを着ている彼がこのお話の主役です

彼はウェルシュ・コーギーです。たまにこんな感じに毛の長い子が生まれることがあるんですよ。尻尾は切らずに残してもらってました

当時はもう一頭、先住犬の別のコーギーとともに、私との三人暮らしでした

彼が仔犬の頃はよかったのですが、大きくなって自我が出てくるようになり始めたころから先住犬と折り合いがつかなくなってきて、ほんとうにどちらかを手放さなければいけないというところまで追いつめられました

結果的には、家庭内別居(犬たちの居住スペースを分けた)でどうにかしのぎましたが・・・・・・

 

写真に写ってるヨーキーは数少ないお友達ですが、基本的には他の犬に対して「やんのか、われぇっ(巻舌)」的な反応をする子でした(書籍『犬のストレスがスーッと消えていくなで方があった/著デビー・ポッツ&此村玉記』のなかに、エピソードをコラムとして載せて下さってますので、ご興味があればぜひご覧くださいませ)

それに、コーギーらしく(?)椎間板ヘルニアも発症させてくれました

行動も健康も、フラグをたててくれたようです

 

椎間板ヘルニアは3歳と6歳のときに発症し、3歳のときは薬とレーザー治療で何とかなったのですが、6歳の時のはそれでは無理で手術対象でした

術後すぐはさすがに後肢に感覚がなく、前足だけで体重を支えるため、肩と首の筋肉はこわばっていました。顔つきもどこか神妙でした。

当時、リハビリを行っている動物病院は近隣にはなく、「手術は終わった、安静はしてる、薬も与えている、でもさ、もっとこの子になんかしてやられへんのかな」って思いました

で、思い出したんですね。そういえば私、Tタッチやってたんだったって

それからは、リハビリ代わりにと思って、せっせと彼にタッチをしました

後肢や尻尾に感覚を思い出してもらえるように・・・・・・と

伏せでしか寝られなかったのが、仰向けになって寝られるようになり、尻尾を揺らせるようになった時には、ちょっと泣きそうになりました

彼がもともと『俺、歩けるし!』と、歩く気満々だったこともあってのことに加え、幸いなことに術後の経過もよく、一カ月もするとてくてくと歩けるようになりました

Tタッチがあったから回復したとまでは言いませんが、少なくとも私が何か彼の健康を取り戻す手伝いが出来たんだなと、Tタッチやってて良かったなっと本当に思いました

*彼の緑のシャツはおしゃれさんではなく、手術の際に手術部位周辺の被毛を剃った『ハゲ』かくしです。良く見るとシャツの下の方で『ハゲ』の名残がのぞいてますがご愛嬌です

 

彼は11歳でリンパ腫で亡くなりましたが、その時もやはり最期まで私にさまざまなことを経験させ、感じさせてくれました

Tタッチは看取りの最期の時まで助けてくれました

 

Tタッチは『お互い様』です

癒しをくれる彼らに、癒しを返していますか?

 

飼い主さまの「私に何かできることはない?」を形にし、パートナーたちを優しい気持ちで包み、互いの絆をより深めることができる、それがTタッチです